DTスイスがARCDICUTエアロホイールシリーズを2021年モデルでリニューアル!

どうも、せんちゃんです。

BUCK-TICKのライブのストリーミングを観ながらの更新となります、一応言っておきますが、ご存じない方のために……小生はまだ21です。

中々大学生で80年代から90年代のヴィジュアル系好きはいないので、カラオケに行くと苦労します。

自分語りは置いといて、本題です。

リム、ハブ、スポークで有名なDTスイスがエアロホイールのラインナップを刷新しました。またディスク専用かよ……(呆れ)

https://bikerumor.com/2020/08/12/new-dt-swiss-arc-aero-road-wheels-in-detail-reshaped-faster-with-wide-tire-aerodynamics/

新型ARCDICUTシリーズの概要

DT スイスは同社のエアロホイールのラインアップであるARC DICUT 1100および1400を2021年モデルで全面的にリニューアルしました。

このラインナップはディスクブレーキロード向けに設計されています。

同社によると「リムブレーキの設置位置による設計の制限から解放された」ため、これまでで最もバランスのとれたエアロホイールであると主張しています。

50、62、80 mmのリムハイトを揃えた内幅20mmのリムも、昨今のトレンドである25cよりも幅広のタイヤとチューブレスタイヤの人気の高まりを考慮して設計されています。

女性や小柄なライダーのために、50mmハイトのホイールの650bバージョンも用意されています。

エアロダイナミクスの追求

左、古いVシェイプ、真ん中、新しいVUシェイプ、右近年流行りのUシェイプ

その包括的な設計哲学である「エアロプラス」の下で、DT Swissは「並進および回転抗力、転がり抵抗、ステアリングモーメント」を考慮して、市場で最高のオールラウンドエアロホイールを設計しました。

エアロダイナミクスとハンドリングの特性に加えて、ホイール開発のもう1つの重要な目的は、ARCのラインナップを最新のものにすることであり、「ディスクブレーキの最新のトレンドと、チューブレスで幅広なタイヤが使用できる」ことでした。

1つ目のポイントは重要です。ARCラインナップの前世代のホイールは、リムブレーキの制約を考慮して設計されていましたが、今回のモデルではディスクオンリーで設計されています。 この変化は、リムの全体的なプロファイルに最もよく反映されています。

左から80㎜、62㎜、50㎜

初期のエアロリムは、概してそして積極的ににVシェイプを採用していました。これらは、適切な幅のナロータイヤで使用した場合、特定の状況では高速になる可能性がありますが、横風でのハンドリングは困難でした。

そしてリム設計のトレンドは、リムブレーキに対応するために、外周が四角いプロファイルを持つ、非常に鈍いプロファイルの大まかなU字型のリムに移行しました。また、全体の幅が狭くなるように制限されていました。

新しいDICUT 1100と1400のリムの全体的なプロファイルは、VシェイプとUシェイプの2つのハイブリッドとして最も考慮されています。 DTスイスによると、この設計は「リムとタイヤの間の移行領域で[可能な限り]乱流が発生しない」ことを意味します。つまり、気流は「リムの形状をできるだけ長くたどり、抗力の発生を遅らせます」。

DTによると、これはコントローラブルで高速なホイールセットを製造するための鍵となります。

リムの内側の幅も17mmから20mmに拡大しています。 20mmは、市場に出回っているいくつかの新しいホイールに比べてワイドではありませんが、それでも幅の広いタイヤは空気を入れると丸みを帯びます。 タイヤが「105%ルール」に準拠し、取り扱いが改善されていると仮定すると、これにより、タイヤとリム間の移行がスムーズになり、空力性能が向上する可能性があります。

このすべてのエアロダイナミクスの良さは何になるのでしょうか?

風洞実験の結果

DTスイスの独自のテストでは、ARC DICUT 1100の52mmハイトのホイール(公称重量は1,472g)は、低いヨー角ではENVE SES 5.6またはZipp 303よりも高速であることが示されました 。

Zipp 404 NSW DBと前述のENVEホイールと比較して、ホイールセットの62mmハイトのモデル(公称重量1,676g)は、DT自身のテストで「空気抵抗性能で最大2ワットの削減」と高速であることが示されました。ヨー角が大きい場合(18度)、車輪は-3ワットの負の抗力を受けると言われています。

 最後に、ARC 1100 DICUT 80(交渉重量1,762g)は、実際には「最大-7ワットの負の抗力でサイクリストを前方に押し出す」とヨー角16度の場合において主張されています。

DTの言葉は額面通りでしか取れませんが、ホイールに付属するホワイトペーパーは非常に詳細であり、通常のホイール発表よりもはるかに多くのデータが提供されていることを言い添えておきます。

信じるか、信じないかはアナタ次第です。

チューブレス対応だけどフックレスじゃない

ホイールは–もちろん、2020年のトレンドであるチューブレス対応で、すべてのリムにビードフックが備わっています。  トレンドで、人気の高まるフックレスデザインとは対照的に、DTスイスがフックリムデザインにこだわっている理由を尋ねる必要があります。。

DT スイスの回答はこうです。フックレス設計と比較して、より広くより信頼性の高いタイヤの互換性(GP5000とかね)およびより低圧のチューブレスを実際に装着する能力を犠牲にすることなく、より高圧のタイヤを装着する能力が必要だった。

ビードがある、またはそうでなければ、チューブレスタイヤのための公式のISOまたはETRTO標準がまだないことを覚えておく必要があります。まだ規格が決まっていないタイヤは「野良」みたいなもんですからね。

ただし、DTスイスはチューブレスセットアップに関しては常に積極的であり、同じことが期待されます。 ホイールは25mmタイヤを中心に空気力学的に最適化されていますが、DTは、快適性を向上させたい場合は、「転がり抵抗と快適性を最適化するために」後輪に28mmタイヤを装着することもできます。 この混合セットアップの使用がエアロダイナミクスにどのように影響するかは、プレスリリースでは明らかにされていません。

新しいフランジ長のスポーク

新しいホイールと一緒に2つの新しいスポーク、 Aerolite IIとAerocomp IIが設計されました。

どちらも、同社の主張によると、DT Aero Compと比較して最大1.1ワットまで回転抵抗を削減できるそうです。リニューアルでフラット化されたエアロデザインを備えています。

控えめな空力の節約はさておき、スポークはより高い引張強度を持っているとも言われています。 これらのスポークのデザインは、BikeRadarが2018年に報告したその長さに沿ってプロファイルが変更された新しいエアロスポークの特許の影響を受けたかどうかを尋ねました。

同社は、そのプロジェクトで行われた作業がこのデザインに取り入れられたことを確認していましたが、さらに推測するので、その特許から将来さらに多くのエッセンスを取り込む可能性があります。

ストレートプルスポークは、ハブ側で独自のTヘッドを使用しています。

このデザインは他のハイエンドDTスイスホイールで見られますが、2つの明確な利点があります。 従来のストレートプルスポークとは異なり、Tヘッドはハブの端で回転しないため、ホイールがリムのラインに沿うことを容易にします。これは、スポークが最もエアロダイナミクスに優れた位置に留まることも意味します。

ホイールは、新しいスポークを組み合わせて使用​​しています。

ARC1100シリーズはフロントホイールにフランジ両側にDT Aerolite II を使用していて、後輪はノンドライブサイドにDT Aerolite II、ドライブサイドには Aero Comp IIを使用しています。

DTスイス公式によってのむラボホイールの優位性が明らかにされてしまった瞬間です。

ARC 1400ホイールは、前世代のDT Aero Compスポークを使用しています。

最後に、DTスイスは、ホイールシステムのすべての部品を製造している非常に数少ないメーカーの1つであることを強調することに熱心でした。他のホイールメーカーの大部分は、サードパーティのスポークを使用しています(DTスイスではない場合が多い)。 DTのホイールはその全てが自社製です。

ハブ中毒者たちにショッキングな出来事

DTスイスはDT180ハブを再設計し、DICUT 1100ホイールに組み込みました。

これらは、DT スイスの優れたラチェットシステムであるEXPフリーハブとCINCセラミックベアリングを搭載しています。 このハブは実際には真新しいものではなく、4月に発売された公称重量1,266gを誇る Mon Chasseralホイールで既に導入されています。

DICUT 1400ホイールは、スチールベアリング、同じラチェットEXPフリーハブ、そして180と似たような形状のハブシェルを使用する240レベルのハブを中心に作られています。

それぞれのホイールセットには、XDRとShimano HGフリーハブの両方が付属しています。

そろそろシマノはマイクロスプラインになりそうな気もしますが、そこはどーなんでしょうか。

それぞれのホイールのスペックとお値段

  • リム内幅: 20mm
  • 推奨のタイヤ幅: 25mm–28mm
  • リムハイト: 80mm / 62mm / 50mm 全て700c(追加で 650bのオプションあり※ARC 1100 DICUT 50の場合)
  • システムウェイトの限界: 110kg
  • ハブ: DT Swiss DICUT 180
  • スポーク: DT aerolite II and DT aero comp II
  • お値段: €2,388 / $3,025 / 2,653 CHF≒300,568.36円
  • リム内幅: 20mm
  • 推奨のタイヤ幅: 25mm–28mm
  • リムハイト: 80mm / 62mm / 50mm 全て700c
  • システムウェイトの限界: 110kg
  • ハブ: DT Swiss DICUT 240
  • スポーク:  DT aero comp 
  • お値段: €1,957 / $2,479 / 2,175 CHF≒246,419.43 円

まとめ:信頼と実績のブランドのエアロホイール

DTスイスと言えば、ホイールはそんなに目立ちませんが、ハブは名だたるメーカーのインハウスブランドに用いられていますし(ROVAL、BONTRAGERなど)スポークも同様です。

BONTRAGERのニューホイール「AeolusRSL51」の海外インプレ(翻訳記事)

信頼と実績に裏打ちされた実力派ホイールで、他社の同ハイトのホイールに比べると、若干重いかな、と言う気がしますが、代わりにエアロ性能があります。ホワイトペーパーからも本気度が窺えます。

また、フックレスリムの非採用など、トレンドには乗りつつも安易に流されない感じも好感が持てます。どうしても現状だとフックレスリムは専用のタイヤを使わなければなりませんからね。

コンチやヴィットリアのタイヤが使えないとなると急激にホイールの魅力も失せますから、マーケティング的な側面からも英断だと言えるでしょう。

グレードが一応分けられていますが、6万円程度の違いだったらローディーの皆さんは「セラミックベアリングだから実質ゼロ円!」とサンドウィッチマン伊達ばりの「ゼロ理論」で誤魔化して上位モデルを買うのは日の目を見るより明らかですしね……。

 

 

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