Cerveloの新型エアロエンデュランスロード「Caledonia5」の海外インプレ

どうも、せんちゃんです。

先日発表となり、当ブログでも取り上げたCerveloのエアロエンデュランスロード「Caledonia5」の海外インプレが上がりましたので、そちらをご紹介します。小生が欲しいのは「S-series」ですが、このカレドニアも重量が軽ければ結構いい線行ってます。

結局、小生がブログにする時って「欲しいから」みたいなところ大きいですね。

元ネタ:https://www.bikeradar.com/reviews/bikes/road-bikes/cervelo-caledonia-5-ultegra-di2-review/

Bikeradarの見解

圧倒的な快適性を有しつつも、CerveloのDNAとも言うべき、レースに対する思いは受け継いでいる。

★4/5

いいところ:エンデュランスロードとしての側面とレーシングロードとしての側面を賢くミックスしている。

悪いところ:タイヤがきつくて、ハメるのに骨が折れる。

サーヴェロと言えば、エアロダイナミクスとレースにフォーカスしたブランドだ、S5に代表されるSシリーズはマドンやシステムシックスと言ったバイクと肩を並べる。

Rシリーズだってそうだ、軽量性と空力性能を両立させている、グラベルバイクの「アスペーロ」だってグラベルレース向けに出来ている。

ここから出発して、もっとたくさんのローディーに受け入れられるバイク(丁度GIANTのDEFYやTREKのDOMANEや、Specialized のRoubaixのように)を作ろうとした結果がこのバイクだ。

しかし、あくまでも核は「レース」だ、プロに仕え、クラシックのタフな道を駆け抜けるためのバイクなのだ。

ライドインプレッション

Russell Burton / Immediate Media

まず最初に、このバイクは疑いようなく、カッコいいバイクだと言えるだろう。AB09ハンドルとステムによって、フレーム/フォークの継ぎ目もそうだが、エアロロードのように美しい。

道路に出ると、このバイクはまさしく「サーヴェロ」だと感じられる、フレームの硬さ、そして反応性はSシリーズのそれだ。

ちょうど昨年我々の「エアロロード・オブ・ザ・イヤー」でテストした「S3(現行のS-series)」とフィーリングがよく似ている。

S3のインプレはこちらから↓

https://overwhelming-growth.com/post-2076

これは全く驚くべきことではない、このバイクはスタックとリーチを「S-series」と共有しているからだ。

この数値はエンデュランスバイクとしてはまっとうな数値だが、少なくともほとんどのレースバイクよりは全然リラックスしている。

Russell Burton / Immediate Media

しかし、このバイクが「S-series」と比べて、一般のローディーにとって大きく優れている点が「快適性」だ。

第一に「タイヤの太さ」がある、「S-series」よりもワイドクリアランスで、より大きなタイヤを装着できる。

そして良くしなるリアエンドと、フロントのカーボンハンドル、これらが路面からの振動を吸収してくれる、例え酷い舗装の道でもだ。

第二に取り外し可能なマッドガードマウントがある、サーヴェロ社は「カレドニア」でこのバイクに乗るエンドユーザーの事をよく考えているのだ。

「カレドニア」はサーヴェロの本社のあるトロントの酷い舗装路とその気候が良く似ていることから、名付けられた。

この小さな補強のためにスルーアクスルはフルの長さのあるマッドガードを取り付けるためのアイレットとインテグレートされており、また、シートステーには取り外し可能なマウントが、フォークには金具用の穴がある。

そして、サドルクランプ部にはリアライト用のマウントが存在しており、どこにライトをつけるかについて迷う必要もなく、一年中快適にライドを楽しめるようになっている。

その結果として、このバイクはレースバイクのようにも感じられるが、GIANTのDEFYやCANNONDALEのSYNAPSEのようなハイエンドのエンデュランスと同じくらい快適だ。

もちろんこれ以上の悪路に入ったら、サスペンション機構を備えたTREKのDOMANEたSpecialized のRoubaixには敵わないのだが……。

アッセンブルについて

Russell Burton / Immediate Media

繰り返すようだが、サーヴェロ社は、これほどまでの快適性を有したバイクを、完全にエンデュランス寄りのバイクにしたわけではない。

フロントのチェーンリングはセミコンパクトの52-36tと少々脚力のある人向けだ、しかし一方で、リアは11-34tとエンデュランスに寄せてある。

つまり、ハイスピードのライドに対応した「チェーン・ギャング」とソロでの長い登りに対応するのにもピッタリのローギアの両方を備えているのだ。

これもレースとエンデュランスの2つを賢く両立するためのアプローチだと言えるだろう。

ハンドリング

30cのタイヤと58サイズで1030.7㎜という長いホイールベースのおかげで、ダウンヒルでも安定したハンドリングを誇った。

しかし、ヘッド角は通常のレーシングバイクの範疇である73°に収まっているため、ハードなトレーニングであっても、ハンドリングが重ったるい、ということは無かった。

快適なバイクであってもサーヴェロのレーシングスピリットを失わない、という点で絶妙なチューニングだと言わざるを得ないだろう。

完成車でのパフォーマンス

アルテグラDi2は値段に対して、素晴らしいシフティングの正確性と信頼性だと思う。

そして、サーヴェロはコンポーネントをすべてアルテグラで揃えてくれた、ディスクローターはアルテグラのアイステックだし、チェーンも、カセットもそうだ。おおむね他のブランドであったら、この辺はダウングレードするのが普通なのだ(訳者注:チェーン・カセットが105の「アルテグラ完成車」は確かによく見ますね)

そしてReserve35(サーヴェロのインハウスブランドのホイール)は1449gでリム内幅は21㎜だ。ヴィットリアの30㎜のタイヤによく合っている。

そしてホイールにはリムテープが巻かれていて、いつでもチューブレスに出来るようになっている。

しかし、残念なことにこのバイクは「チューブレス」では届かない、もしチューブレスだったなら、何十gかは軽くできただろうし、テストライドでパンクの憂き目を見ることは無かっただろう。

そしてなんといっても、太めのインナーチューブによってきつく嵌合したタイヤがまずい、もう2度と取り外せないかと思ったよ。

だから家に帰ってから、完全なチューブレスにしてやった。そしたらもうトラブルは起きっこなかったよ。

Russell Burton / Immediate Media

ハンドルとステムのインテグレーションは美しく、アウトフロントマウントも相まって、正面は本当にすっきりしている。

バーテープもオールコンディション使えるタイプでテクスチャーが素晴らしいね。

D型のシートポストはRシリーズのものをそのまま使っていて、プロロゴのディメンションがついている、コレもまたこのバイクにはピッタリのアッセンブルだと言えるよ。

総評

もし、このバイクが市場のほとんどのバイクと違って「チューブレスレディ」ではなく「チューブレス」のまま僕の元に来ていたらと考えると、ほとんど非の打ちどころがないバイクだと言えるだろう。

正直なことを言うと、このバイクには幾らか夢中になっている。このバイクはCerveloのファンが求めているそのものズバリではないが、やはり彼らもこのバイクに乗るべきだと思う。

そして、今までCerveloのファンでは無かった、という人も、是非このバイクに乗ってほしい、きっとこのバイクはその考えを改めさせるには十分だからね。

おまけ:重量

58サイズで8.62㎏と最近のバイクにしてはヘビー級、このバイクとよく似ていてアッセンブルもほぼ変わらない「S-series」は7.68㎏だったことを考えると、意外とフレームが重いのかもしれません。

悪路系のクラシックは起伏がそこまで大きいわけじゃないから問題が無いのかもしれませんが、秋のクラシックで実戦投入されるかが見ものですね。

訳者まとめ

ちょっと重めなものの、概ね高評価ですね。

軽量でエアロな「エアロオールラウンダー」は競技者向けのバイクとしてこれからも人気だと思いますが、「エアロエンデュランスバイク」は非競技者勢に対する訴求力が高く、これから流行ると思います。というか、業界がその流れなので……。

faster for longer&easierがこれからのキーワードかも知れません。

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