(大学受験)「主体性」「協働性」「多様性」出願時の作文の書き方と例文(入試改革)

(大学受験)「主体性」「協働性」「多様性」出願時の作文の書き方と例文(入試改革)

普段はロードバイクネタとくだらない駄文を重ねている当サイトですが、アルバイトで塾講師をやっていて、この頃生徒に質問されることが多く、需要がありそうだったため、とりあえずまとめてみました。

小論文を担当していて、とりあえず私が小論文を担当した生徒はここまで奇跡的に全員合格しているので(指導が良かった、とは意地でも言わないスタイル)ある程度は参考になるかと思います。

重ね重ね、受験生の皆さんにとって、参考になれば幸いです。

入試改革(笑)の一環での作文

2021年度は最初の共通テストが行われるというだけでなく、コロナウイルスの影響、入試改革と余計なイベントが並んだせいで受験生の皆さんは2重苦、3重苦です。

肝いりの記述問題は頓挫しましたし、何もこの時期にやらなくても……と気の毒な気持ちでいっぱいですが、この「入試改革」にかこつけて出願時に「主体性」「多様性」「協働性」の3点について作文が必要になっています。正直なところ面倒なことこの上ないです。

ただでさえ大学受験は大変なのに、出願時に作文までさせるわけですからね。しかも出願は共通テストをまたいだこの時期ですから、受験生の負担は山の如し、です。

基本的な考え方

この作文を書いていくために必要な考え方、というか鉄則は以下の5つです。

1.「主体性」「多様性」「協働性」の要素3つをすべて盛り込む

2.字数を調整可能なように骨子をしっかりしておく

3.エピソードで伝わるように書くこと

4.調査書の記述とズレがないように気を付けること

5.出来るだけ指定字数の90%は書くこと

これだけ押さえておけば、特に問題はないと思われます。

1.「主体性」「多様性」「協働性」の要素3つをすべて盛り込む

これは絶対に守らなければならない部分です。

課題の設定が「主体性」「多様性」「協働性」になっている以上、これらの要素のうち、一つでも欠けてしまえば「正しい解答」にならないので、そこは絶対気を付けるようにしてください。

2.字数を調整可能なように骨子をしっかりしておく

この作文が面倒な理由として、字数が各大学で異なる、ということがあります。

大体どの大学も100~500字、としていますが、日大のように200字まで、という字数設定を行っているところもありますので、一つ文章を書けばそれをそのまま使いまわす、というのも難しい、というのが本音です。

そのため、字数の調整が容易なように、200~250文字程度で「必ずこれは書く」という部分を骨子として据えておくようにしてください。

3.エピソードで伝わるように書くこと

「主体性」「多様性」「協働性」と割とざっくりとしたテーマですが、どこの大学でも必要なのは経験として語ることです。

そのため「エピソード」で書くことが最も伝わります。

この作文が直接評価の対象となる大学もありますので、しっかりと書くようにしてください。

4.調査書の記述とズレがないように気を付けること

大学側が受験生全員の作文を読むかどうかは分かりませんが、何らかの形で評価の対象になった時に備えて、調査書の記述とはズレがないように気を付けましょう。

自分の経験を綺麗に「盛る」のは恐らくセーフだとは思いますが、完全に作り話だと、調査書の記述とのズレが生じてしまうため、非常に心証が悪いです。その点に留意してください。

5.出来るだけ指定字数の90%は書くこと

これはこういった出願時の作文だけでなく、小論文や企業のエントリーシートでも鉄板ですが、指定された字数の90%以上は確実に書いてください。

スカスカの原稿用紙とびっしり文字で埋まった原稿用紙のどちらに「この大学に入りたい!」という意思を感じることが出来るでしょうか、当然びっしり文字で埋まった方に熱意を感じますね。そのため、文字数は限界まで埋めること、これは絶対です。

文章の構成のパターン

ここまで解説してきたことをもとに、文章を構成する上でのパターンを2つ紹介しておきます。

Aタイプ:「○○性」をそれぞれ説明するタイプ

こちらは経験が沢山あって、それぞれで力を発揮した場面を記述するタイプになります。

「○○性」を発揮した経験としては○○があり~というのを3つ連ねるのがコチラです。

字数制限が多い場合は一つのエピソードの字数を減らせるので有効だと思います。ただ、字数制限が少ない場合は字数制限が気になって自由に書ききれないのが欠点になります。

Bタイプ:3つの「○○性」を一つのエピソードにまとめるタイプ

何か一つ大きなエピソードを用意して、それに絡めて3つの「○○性」を語るのがコチラです。

字数制限が少なくても、多くても書きやすいのが特徴ですが、反面一つのエピソードを膨らまさなければならないのが欠点と言えるでしょう。

自分の文章の「癖」に合わせた選択を

長く書くのが苦手であればAタイプを、書きすぎてしまう場合、あるいはエピソードがそんなにないよ、という場合はBタイプを、といった形で、自分の文章それ自体の「癖」に合わせてください。

大学ごとに文字数が異なると思うので、それもよく考えながら文章を組み立てていくようにしていきましょう。

例文集(核となる200~250字)

ただこう書け、というだけではだめなので、想定できるパターンごとに例文を書いてみました。そのままパクる、というよりここからどうオリジナリティを出すかを考えるための参考にしてみてください。一応丸パクリにならないように200字~250字の核となる部分の例文にとどめておきました。文字数を膨らませた時にオリジナリティが出るように調整してあります。

それからもう一つ「主体性」を持った経験はリーダーシップを発揮した場面だけではありません、自分が積極的に参加したこと、行ってきたことであれば大丈夫です。

部活系(役職アリ)

私は高校時代、○○部の主将として、関東大会出場を目標にして主体的に取り組んできた。主将になった当時○○部は目標がしっかりしておらず、部員の部活に対する姿勢も個々人で異なっていた。そのため、まずは部員全員で目標を共有することから始めた。アンケートを取って、何度も話し合いを重ねていく中で、目標が関東大会出場に決まった。そこからは部員全員で一丸となって部活に打ち込んだ。惜しくも関東大会出場は逃したが、これまでで最も良い成績を収めることが出来た。

219文字

文字数を増やすポイントとしては

・部員のバラバラ具合を具体的に

・部で行った取り組みを具体的に

部活系(役職ナシ)

私は高校時代○○部の活動に主体性をもって参加してきた。○○は高校から始めたため、部内では私が一番下手だった。そのため、毎日愚直に練習を重ねてきた。少しでも上達したかったため、先輩や部の仲間にアドバイスをもらうだけではなく、時には試合後、対戦相手とも話をして、多様な視点から自分を客観的に見つめた。その結果、フォームの乱れが課題だと分かったので家族や友人にも協力してもらって動画を撮り、フォームの改善に取り組んだ。その結果、部のみんなと肩を並べて試合に出ることが出来た。

232文字

文字数を増やすポイントとしては

・悔しい心情を書く

・みんなと肩を並べて試合に出ることが出来て、その後どうなったのかを書く

・これからも挑戦する気概を見せる

委員会系(役職アリ)

私は○○委員会の副委員長として、委員長の補佐を務めてきた。私はあまり前に出るのが得意ではなかったが、自分に出来ることを精一杯やるという気概を持って委員会の活動に臨んできた。その中でも一番大変だったのは予算審議の時だ。委員長が他の仕事で忙しかったため、後輩たちに一から仕事を教えなければならなかった。日頃表に出るのは苦手だったが、委員会の先輩や同期のみんな、先生方など、たくさんの人の支えもあって、無事に大役を果たすことが出来、自らの自信に繋がった。

223文字

文字数を増やすポイント

・同期のみんなや先生たちにサポートしてもらうまでの過程で「多様性」をさらにプッシュする

・表には出たくはないけど、意を決して前に出たことをアピールする

例)引っ込み思案な性格を直すためにも、予算審議の仕事を引き受けた。

委員会系(役職ナシ)

私が主体性を発揮した場面は○○委員会での活動だ。○○委員会ではその時○○に関するキャンペーンの企画が行われていた。アイデアには自信があったので、出来るだけたくさんの意見を出した。また、他の学年の委員からも上がってくるアイデアや担当の先生たちの意向など、たくさんの人の意見を自分なりにまとめながら、議論に積極的に参加していった。キャンペーンの本番が行われた週も他の委員との協働によって最大の成果を出すことが出来たと思う。

206文字

文字数を増やすポイント

・自分が議論においてどういう立場をとったのかを示す

・多様な意見の中身を細かくなり過ぎないように立場ごとに示す

例)生徒側は生徒主体で進めたい、先生側はある程度自分たちの意見も反映してほしい、などなど

行事系(クラス)

高校の文化祭の大道具係を通じて主体性を発揮できたと思う。クラスでは劇をやることになったのだが、衣装代がかさんだことで大道具に予算を割けなくなってしまったことから、演者との間で軋轢が生まれてしまった。クラス一丸となってやらなければならないことであるため、私は積極的に声掛けを行い、わだかまりを解いていった。その結果、みんなでアイデアを出し合うだけでなく、作業の分担をも分かち合っていくことで、クラス全体の絆が深まり、最高の文化祭を迎えることが出来た。

224文字

行事系(実行委員など)

私は高校の文化祭実行委員を務めてきた。主体性を発揮した場面としてはステージイベントのスケジュール管理があり、それぞれのイベント出演者の意向を最大限繁栄させることを目標に精一杯尽力した。その中では、それぞれの思いやこだわりなど、多種多様な要望があり、それらをうまくまとめ上げることが難しかった。同期や後輩のみんなとうまく連携をとったことが功を奏して期日まで3日を残して、リハーサルに十分間に合う形でスケジュールを調整出来た。

211文字

課外活動(習い事・クラブチームなど)

私は○○に主体性をもって取り組んできた。高校に○○部がなかったため、地元のクラブチームに所属している。クラブチームのため、同年代の学生だけでなく、自分の両親と同じ世代の方や、はたまた外国籍の方などが所属している環境でプレーを続けていく中で、多様な価値観に触れることが出来た。また、同じ選手とだけでなく、マネージャーやサポーターの方々とも、一つの試合や練習を形作るために協力して取り組んできたこともいい経験になったと思う。

208文字

課外活動(趣味)

私は趣味である○○に主体性をもって取り組んだと胸を張って言える。元々○○は一人で続けてきたことだったが、友人の誘いで地域のコミュニティに参加するようになった。コミュニティでの活動の中で○○に打ち込んでいくだけでなく、○○を通じて多くの人とコミュニケーションを取ることが出来たことで、新しい知見を得ることに繋がった。またイベントへの出店などで、運営の人など、また違った立場の人とも協働出来たことは大きな財産になったと感じている。

209文字

字数が足りない時のワンポイントアドヴァイス

どれだけ一生懸命書いていても、字数が足りないことは多々あるかと思います。そんなときに使えるテクを少しご紹介しておきたいと思います。

・大学でどうするかを書いてみる

例)大学でもこの経験から学んだことを活かして、さまざまな物事に挑戦していきたいと思う。

・それぞれの経験の中で「何を」「どう考えて」行動したのかについて詳しく書いてみる。

合否の判定に使わない大学がほとんどですが、一部の大学ではこの作文も反映される、とのことなので、皆さん一人一人の「人となり」が分かるような書き方をするのが良いでしょう。

まとめ:出来るだけ早く書いて

記事を書くのが遅かったので、出願シーズンも残すところあと少しとなってしまいましたが、出来るだけ早く書くようにしましょう。

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