どうもこんにちは、ある程度どういう人間が書いてるのか分かるよう、タイトルに()書きを追加したら「宮崎夏次系」とか「はぐれ刑事純情派」みたいな感じになってしまいました(お詫び)
さて、今回は先日行われた2021年度、記念すべき第1回「共通テスト」を見ての総評、というか雑感についてです。
共通テストはクソだな、とは前から思っていた。
共通テストやるよ、と発表されたときから「このテストクソだな」とは思っていました。全体的に何をどう考えたらこうなるのかが分からないレヴェルでの難化、特に記述の問題がある、というのはクソオブクソ、クソの大王みたいなものでした。
タマゴが先かニワトリが先か、みたいな問題は教育にはなく、教育という土台があってはじめてそれを測る「テスト」が存在するはずですから、テストを変えるなら、本来教育そのものを変える必要があるのに、それ抜きでいきなり「テストだけ変えます」というのは正気の沙汰じゃございません。
そんなことしたら学校行く意味なくなっちゃうでしょ!! って感じです(少なくとも勉強については、の話です)
だから共通テストは嫌いでした。
でも対策しないわけにはいかないので、あの手この手でここまで対策を続けてきたわけです。
しかし、蓋を開けてみたら鬼ムズ&傾向もブレブレ
いや、本当に驚きました。
自分は試験自体に慣れちゃってるから解けますが、受験生だったら阿鼻叫喚の地獄絵図になることが容易に想像できる難易度の高さです。
傾向もブレブレで試行調査の時からも大きく様変わり、全体的にセンターに寄りつつ、問題の難易度を押し上げてくる意味不明なパターンに空いた口がふさがりません。
ただでさえコロナで困ってる受験生が沢山いるのに、この仕打ちはひどいです。
横国志望の受験生の皆さんなんかは大変苦労されたことでしょう。実質共通テストが二次試験ですからね。
にも関わらず……という感じです。
作問者の方に問いたいのは
「キミ今年の状況分かってる? 試行調査の問題は見た? 」
ってことですね。真面目に作ってなさそう(笑)
各種共通テスト参考書が役に立たない問題について
今回の共通テストへと至る「入試改革」の流れを受けて、参考書会社各社様、そして塾の皆々様は一気に試行調査に合わせた参考書を打ち出してまいりました。
試行調査の流れに沿ってご紹介しながら、どの参考書が比較的役に立ったのかお話していきましょう。
第一回試行調査(記述式込みのヤツ)
初動が早かったのはZ会で「はじめての共通テスト対策」が出たときはそのスピードに驚かされました。
Z会 はじめての共通テスト対策
これは結構試行調査に近くて、生徒に見せて苦い顔をさせるには十分な完成度でしたが、その後の第二回試行調査で記述式が排除され、あっけなく撃沈しました。完成度が高かっただけあって残念です。
第2回試行調査後
第1回の時は静観に徹していた参考書メーカーが動き出し、共通テスト参考書戦国時代が幕を開けます。
共通テスト問題研究(赤本) 教学社
「赤本」でおなじみの教学社から出たのがコチラ
過去のセンター試験の中から傾向が似たものを抜粋&試行調査でオリジナル問題が少ないのが玉に瑕で、購入した生徒は非常に多かったものの「センターの問題ばっかしすわ」と嘆かれることが多かったシリーズです。
しかし蓋を開けた共通テストはセンターよりだったため、これとその他の参考書を併用していた生徒は共通テストでもある程度対応できた模様。
共通テスト実戦模試 Z会
難易度はやや高めなものの、試行調査に問題が近く、十分にエミュレートできていると感じさせてくれたシリーズ、総じて完成度の高さが際立っていた(共通テスト前までは)。
第1回の試行調査に近い問題も配置されていて、バランスも良かったことから、人気が集中、11月~12月に品薄になり、メルカリで高額転売されていたことも。私もこれを好んで使用していました。
共通テスト総合問題集 河合塾
もはや定番商品といってもいい河合塾の「総合問題集」シリーズ、前年の模試の流用であるため、出版社としてはお手軽、購入者側としてもコスパのいい一冊でウインウインな関係でした。
ただ、今回は模試などございませんので、完全オリジナルの問題と試行調査を収録、という感じでやや普段に比べてボリューム感を欠いていたかな、というのが本音です。
問題自体も若干第一回の試行調査よりのケがあって、なかなか共通テストそのものの対策には向いていなかった印象です。
共通テスト対策問題集マーク式実践問題編 駿台
駿台らしい難易度の高さが注目の1冊、どうしても難易度の高さから講師からも生徒からも敬遠されがちで、高いレベルを求める生徒さんは好んでこれを使っていた印象です。
しかし、蓋を開けてみての難易度の高さを見るに、これを積極的に使っていっても良かったのかもしれない、とも思う次第。
その他参考書
個人的なスマッシュヒットは「大学入学共通テスト世界史トレーニング問題集」山川出版社
共通テストで主流になった世界史の図版、地図の問題はなかなか従来の問題集での対策が難しかったです。
一応「ビジュアル世界史問題集」なんてのもありましたが、地図中心で遺物や絵画などの問題に強くなれるわけではなかったので、図版全般の対策には不向きでした。
その状態の打破に一役かってくれたのが、安定の山川出版社の世界史トレーニング問題集です。
さすが「社会系参考書なら山川」なだけあって、圧倒的に信頼がおけます。問題のレベルも程よく、図版の選定も老舗ならでは円熟したものでした。
世界史の図版問題の基礎演習であれば、私大向けにも使えます。
共通テストを受けての生徒たちの所感
問題が解き終わらなかった
やはり問題量的にボリュームがあったため、皆さんこれは言っていました。
いうほど試行調査に似てなかったのもあって、皆さん問題に順応するまでにも時間がかかっていた模様です。
繰り返しになりますが、センター試験の過去問を多めに解いていた子は慣れるまでにそれほど時間は要さなかった模様です。
演習とレベルが違った
得意教科があった子ほど、この感想に至っていました。
演習の段階でゴリゴリにとれていた教科ほど、ミスが大きく感じられてショックが大きかったようです。
特に今回難化もいいところだった「政治・経済」選択の子は「いや無理です」とまで言ってました。もとは満点狙いだったのに「問題見た瞬間から知らなかった」とか「早稲田の過去問より共通テストの方が難しい」とか軽く明言を連発していました……。
荻生田ェ……。
よく聞かれたのが荻生田文科相に対する恨み節です。
荻生田許さん、とか荻生田め、とかなんとか……
荻生田さんだけじゃないとは思うんですけどね。
まとめ:初年度だからね、仕方ないね
初年度だから、で済ませちゃいけないんですけど(憤怒)
新しい制度になるときにトラブルはつきものですから、今回の共通テストで振るわなかったとしても、めげずに頑張りましょう!