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村上春樹?ではない──燃え殻「ボクたちはみんな大人になれなかった」──

  • 2019年2月23日
  • 2021年8月22日
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どうも、せんちゃんです。春休みももうじき一か月経ちますが、時間があればあるでなにかをする気にはならない、って状態が続いてます。それでも取り敢えず本は読む、そんな感じです。今日読んだのはコレ

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

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¥464から
(2019/2/23 22:38時点)

SNSで話題だった(らしい)この本、燃え殻なる聞いたこともない作家さんの本です。こないだ図書館に行った時に普段読まないような本を読みたいと思ってたなをめぐっているうちに目について借りてきました。

普段は海外SFか文豪的な人の作品か新書ばっかしなので、たまには流行りのあれも良いのではないかと、普段「SNSで話題!」というキャッチコピーは反吐が出るほど嫌いな逆張りガ〇ジ(メディアに踊らされた情弱め!)ですが今回はなんか読んでみたくなった。帯が少々「クサい」のが玉に瑕でしたね。

感想、SNSで話題、も捨てたもんじゃない?

感想ですが、シンプルに「面白かった」です。

フリーターのボク、とペンフレンドからオフで会ったブスな彼女の「かおり」の十年前の恋愛の様子と現在のボクの通勤シーンがパラレルに進行、過去のトラウマがFacebookの「友達申請」の一瞬から少しずつ展開する。ナイフで抉られた傷から血が噴き出すように抒情的なセリフがあふれ出す、そんな作品。

読んでいて何となく、「村上春樹」っぽい? とか思いましたが、そうでもないかな。読ませ方が違いましたね。確実に「現実」の事態が展開していく、分かりにくくない。そんな中でボクの「恋」の夢の如き柔らかさ、そしてその夢から醒めた後にこみあげてくる得体の知れない悲しさ、そんなものを丁寧に切り取っていた印象です。やっぱり失恋の経験というのはある意味普遍的なテーマなので、それをどう料理するか、という点でこの作品は上手かった。

まぁ、分かりやすすぎる、というのはややネックにもなり得るかな、結構短い本なので、すぐ読み終わります。章の長さもそれほどまでじゃないから、場面の映り変わるスピードも速い、日頃本を読まない現代人でも容易に物語を追っていける、「大人泣き」とかいうしゃばいフレーズで語られている節もありましたが、そういうフレーズがない方が小生みたいなひねくれものでもこの本を手に取る機会も増えたかも、とは思います。

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