小生と映画「アルファヴィル」──AIディストピアの可能性──

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どうもこんにちは小生です。こないだはアフィアフィな記事を書きまして、皆様からの不評を買っていることだろうと思いますが、そもそも読者が少ないので、ま、しゃーない。今日は久しぶりの映画の記事です。たくさん見て、記事をストックしてはいますが校正してからじゃないと出したくないという小生の編集者魂があります。

そう、九月後半からは「早稲田魂」の編集作業や! MiX(Milestone information express)とはおさらばなんやで~小生はアイデアマンだから雑誌の半分が小生の持ち込み企画だったこともある(ささやかな自慢)けれども、マイルストーン編集会とはもう手を切っとるからな~すまんやで~移籍先の早稲田ガーディアンは早稲田ガーディアンで出版サークルの本領を離れて炎上しまくりではありますがね。企画サークルとなんも変わらんのや~

小生は紙面のクオリティ向上で出版サークルとしての存在感を出していきたいところです、はい。小生のサークル活動の話はおいといて、今日はSF映画「アルファヴィル」について。また授業をバックレられたので、その時間で書いてます。

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この「アルファヴィル」はフランスのジャン・リュック・ゴダール監督によるものです。ヌーベルバーグ時代ってやつですかな、1965年という年代を考えてみると、驚くほどの先見性を持った作品となっています。人工知能(AI)の歴史としてはニューラルネットワークの黎明期ともいえる年代でありながらも人工知能アルファ60によって支配された都市「アルファヴィル」をなんとも奇怪に描き出している点が特徴的です。人工知能自体がテーマとなったSFのはしりといっても過言ではないのでしょうか。ロボットに搭載された人工知能だと結構例があるので……。

あらすじ
シークレット・エージェントである男、レミー・コーションは「イワン・ジョンソン」の名を名乗り、人工知能アルファ60によって支配されている都市「アルファヴィル」に潜入する。目的はアルファ60の破壊、アルファヴィルを作った科学者の殺害、そして失踪したエージェントを探すこと。都市に入ってからはイカレた目に何度も会うが、なんとか目的の科学者の娘と会うことに成功するのだが……というお話です。
感想
特に大きなセットを用いたわけでもなく、実際のパリ市街の中で撮影された所謂低予算映画、チープ映画であるはずなのに、それを感じさせない演出の数々は白眉であろう。逆にセットや大きな舞台道具がなかったからこそ「日常の中に存在する狂気」を表出するに至ったと考えることも出来るが、その表現の数々は恐ろしいまでに「異化」の効果を感じさせる。中にはパリの中でちょいとモダン、というか近未来的な場所が使われている場面もあるが、その他はまぁ特にパリと変わらない(パリなんてツールのゴールか「ラ・ジュテ」でしか知らないが)。しょっぱなの第三級誘惑婦とやらが出てきておもむろに脱ぎ始めるシーンは正直少し前かがみになったが、少しずつ気味が悪くなっていきます「エッッッッッッッッ!!」とか「むほほ、エッチだねぇ」「シコですな」とか言っていられなくなります。ヒロインであるナターシャ(演アンナ・カレーニナ)が出てきてからはその不気味さが加速していきます。特にドカンと大きな驚きとして異質な世界が現れてくるわけではないのですが、圧倒的な気持ちの悪さがにじみ出てきます。ふとしたシーンにそれが散りばめられており、総体としての「異質さ」が表現されていますね。会話が正面で向き合ったまま行われず、応答のたびに耳を差し出す人々、超高速で終わる拍手、首の後ろにナンバリングのある人間、枚挙には暇がない。「元気です、ありがとう、どうぞ」と字幕で繰り返される言葉とか。そして極めつけはアルファ60の声。小生が観たのは例の如く字幕版のため(吹き替え版なんてありゅ? )もろにフランス語のままノイズのかかったゲップみたいな音のアルファ60の声を聞かされました。あれは一度体験してもらわないと分からん気持ちの悪さです。己の欲せざるところなんとやらですが、あれは逆に聞いて楽しんで欲しいレヴェルです。ストーリーや演出の妙でSFとして成り立っている作品なので「チープ」とか「まんまパリ」とかいう意見は「異化効果」のSFである本作に対しては少々的外れな感がありますな(Amazonレビューに対して)。
この作品で表現された「AIによって支配されている世界」は「マトリックス」なんかが有名で最近だとMr都市伝説関暁〇の「やりすぎ都〇伝説外伝」なんかにも出てきてたり「シンギュラリティ」の問題として昨今色々なところで有名になっていますが、この「アルファヴィル」において表現されているのは言うなれば最もおポンチなパターンだと小生は解釈しています。AIによる支配のSF的想像力は「AIが人間の感情wお理解」することによって自己を認識し、矛盾を感じることによって人間に対する反感を抱き、最終的に支配してしまう、ってのがお決まりのパターンですが、「アルファ60」は統治用のコンピュータの癖に人間の感情を理解していない、ってのが現実的な問題です。これを突っついて馬鹿にするのはお門違いってやつになりますが、そのことが今作においては全ての根源となってますね。人間の感情が分からないから、感情的な行動や判断をしたものは処刑され、感情に関する言葉は排除され、ナターシャは「愛」と追う言葉を知らないのです。それによって喚起されるのは人間でありながら非理性的な存在となってしまった「機械のような人間」の不可思議さ、そして悲しさになってきますね。アンナ・カリーナの東欧的な美貌と相まってそれが一層意識されます。いや本当に美人、スタイルもいいし。
というわけで「アルファヴィル」の感想でした。AIについては前に講義をとっていたこともあってなかなか興味深かったです。
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