今日はなんかこういう気分、というか自分がロードバイクを始めるときに一番重視してて、かつ一番悩んだ部分だなぁ……と思う「コレ」
アルミフレームで105のロードバイク意外とまとまってない問題について、シコシコまとめてみました。
誰かのお役に立てればと思います。
自分がロードバイクを始めるときにメジャー、マイナー問わずメーカーをリストアップしてまとめた時の資料を流用してるだけですが……
取り敢えずアルファベット順で……
↓こちらは小生の『105』に対するインプレ
↓新しく登場した『105』Di2について
シマノからついにR7100系105「Di2」が登場か~電動化はいいけど機械式はどうした機械式は~
紹介に入る前に、押さえておきたいアルミフレームのTips
何故、アルミなのか
よく初心者向けのロードバイクを探していて目にするのが
「アルミフレームにカーボンフォーク、コンポは105」という文言です。
この記事も全体としてそれを目指して書かれています。
何故、こう言われるのか、何故アルミなのか
それはアルミが安価で、耐久性が高く(一部のハイエンドアルミフレームはそれなりの注意が必要です)且つ踏み込んだときのダイレクト感は唯一無二、カーボンフレームの技術が成熟していなかった時期はプロでもアルミのダイレクト感を求めてアルミフレームに乗ったほどです。
近年は「カーボンキラー」と呼ばれるような性能面でカーボンロードバイクを食うようなものも多く登場しており、各社技術的にも高いレベルで足並みがそろっています。
さらに言えば、アルミフレームは比較的頑丈です。
初心者のうちは転倒などのリスクが高く、下手にカーボンフレームに乗って転倒、そしてフレームはお釈迦に、なんてことがあったら自転車辞めちゃうと思います。
だから、アルミなのです。
素材の型番について
アルミフレームを探しているとよく目にするのが6069番アルミ、とか6066番アルミとか7000番台アルミ、とか言ったセリフの数々です。
何を言っとるんだコレは、とお思いになるかと思いますが、素材の性質を表しています。
主にロードバイクに用いられるのは6060番台のアルミです。
強度が高く、耐食性に優れており、且つ成型の自由度が高いです。
7000番台のアルミはこの1、2年の間でほとんど目にしなくなりましたが所謂「ジュラルミン」とかの仲間になります。
6000番台アルミよりも強度が高いですが、応力腐食や腐食に弱いのが弱点です。
素材の熱処理について
アルミフレームは素材のアルミに施された熱処理によって性能が大きく変わる場合もあるので、きちんとやった時にはメーカー側もそれをアピールします(ex AL6061-T6)代表的なものは「T6」処理でしょう。
「焼き入れ」と「焼き戻し」で金属の組成として安定した強度を持った素材であることを表しています。
ホイールで有名な「フルクラム」社も「レーシング3」以上のグレードではこれをやっています。
ハイドロフォーミング加工とバテッド加工って何?
アルミロードバイクを探していて比較的よく目にするのがこれ
ハイドロフォーミング加工、バテッド加工、一体何が言いたいのか、どちらもフレームの加工について述べたものです。
ハイドロフォーミング加工はフレーム内部より液体で圧力をかけることで外形を狙った形に加工することを言います。
これによりカーボンモノコックに匹敵するほどの複雑な成型が可能になります。
逆にバテッド加工は内部のフレームの厚みを調整し、部材が必要な部分は分厚く、そうじゃない部分は薄く作ることで軽量化と乗り味の調整を図っています。
シングル、ダブル、トリプルと数字が増えていくほど複雑な加工だと言えます。
スムースウェルディング処理とは
近年のアルミ加工技術の中で特筆すべき点として「溶接技術」の向上はアルミバイクのルックスに関わる重要なポイントです。
各社がそれぞれしのぎを削っています。
代表的なのはトレックの「インビジブルウェルド」でしょうか、カーボンバイクに見まがう程の流麗なフォルムが特徴です。
他にも溶接部の徹底的な研磨により溶接痕を出来るだけ滑らかに仕上げる手法やスペシャライズドの「DSW(D’Alusio Smart Weld」のような特殊な溶接によって各社見た目も「カーボンに近い」バイクを目指しています。
ブレーキはリム? それともディスク?
現在はリムブレーキからディスクブレーキの移行期となっており、多くのメーカーがハイエンドモデルでのリムブレーキの生産を終了するなど、業界の流れとしても全体的にそうなってきています。
ただ、どちらがいいとは一概には言えません。
リムブレーキも円熟期のため、非常によく効きますし、軽量です。
対してディスクブレーキはようやく規格が決まったところで、ホイールを買う時には規格を気にしないといけません、コントロール性は高く、低重心で高剛性、いいことづくめのようですが、問題は重量が重いこと、並びに価格が高いことです。
一般的にリムブレーキのモデルより5万円ほどは高いでしょうか。
ここで紹介していくものの多くはリムブレーキのモデルですが、エントリー向けにもディスクブレーキは広がりつつあるので、ディスクブレーキモデルが併売されているものはその旨を記載しています。
2023年5月追記:アルミロードは絶滅危惧種かもしれない……
記事の更新にあたって方々を調べまわってきましたが「アルミロードバイク」は絶滅危惧種かもしれません……。
去年までこのブランドアルミロードあったよね!→ないが……の繰り返しでした。
まずエントリーのロードバイク自体がそれほど多くありませんでした。
より高級志向になっている、というよりもすそ野を広げて在庫を持てるだけの体力のあるブランドが少なくなってしまっているのではないかと思いました。
コロナ禍でバカ売れして調子に乗ってたら旗色が怪しくなってきちゃってそうです。
物価高騰もあって下手にアルミで105を目指すと+5諭吉くらいでカーボンバイク買えちゃうんですよね(記事の趣旨ガン無視)。
今度そっちも記事書くので気が向いたら見てください。
ANCHOR(BRIDGESTONE)RL6D
信頼と安心の日本メーカー、実直なものづくりに定評のあるブリジストンのレーシングラインである「アンカー」のアルミモデル、上位モデルと同様ブリジストン独自の解析技術「プロフォーマット」で「進む」バイクとなっている。
エンデュランス向けで初心者にも最適な一台だ。
BASSO MONZA
ともすればマイナーにもなりかねないイタリアンブランド「BASSO(バッソ)」ドイツ市場向けの製品開発に主眼をおいているため、イタリアンブランド「らしさ」としての華やかさにはやや欠けるが、質実剛健なものづくりには定評がある。
トリプルバテッドアルミフレームに105をフルセット、コストダウンのため社外品やダウングレード品が使われることの多いブレーキ、クランクまで105で揃えたお買い得仕様だ。
BIANCHI VIA NIRONE7 105
言わずと知れたおしゃれ自転車ブランドのビアンキ、海の家、カバン、アパレルの多角的なアプローチで認知度も上々、ここ数年はすっかり強豪となったチームユンボの活躍もありレースでも存在感を見せつけていた。今シーズンからはアルケア・サムシックへの機材供給を開始、すっかりレーシングブランドとしての威信を取り戻している。
ディスクブレーキのグラベルバージョンあり。
BMC RoadMachine ALR ONE
昨今のロードバイクのトレンドであるコンパクトなリアトライアングルやD型シートポストなど、先見の明に溢れたメーカー。
スイスブランドらしい堅実且つ精密な設計が随所に見て取れる。
価格帯はここで紹介している他のバイクと変わらないが、その中で他の人とは違ったモノが欲しい、人と被りたくない、そんなアナタにおススメのブランドだ。
取扱店舗の数が多いわけではないので、どこでも買える、という気軽さはないのでよく注意しよう。
あと、問題は「価格」だ。カッコいいけど高いのでこれならカーボン買うわ、となりかねないか心配。
ディスクブレーキ仕様あり。
CANNONDALE CAAD13 105
2020年モデルよりブランドイメージを一新したキャノンデール、シックでモダンなデザイン(なんかappleみたいな感じ)を積極的に採用したかと思えばロゴが復活して、従来のイメージとオシャレ感がいい具合にミックスされてきた(個人の感想です)。
アルミフレームの技術に定評があり、caad(Cannondale Advanced Aluminum Design)シリーズは高性能アルミフレームの代名詞で前作CAAD12はアルミフレームの名機として名高い、そして2020年モデルで遂にモデルチェンジ、エアロと快適性を伸ばしたCAAD13となった、流行りのディスクブレーキモデルもあり。
ディスクブレーキ仕様あり
画像クリックでワイズロードオンラインに飛びます
CORRATEC DOLOMITI
ジャーマンブランド「コラテック」からはこちらの一台をご紹介、年々マイナーチェンジを重ね、ついにディスクブレーキ化を果たした「ドロミテ」ジャーマンブランドらしいエンジニアリングへのこだわりもそうだが、ひときわ爽やかなカラーリングが小生的にアツい。
ジャパンアッセンブルに対応しており、最初から自分の身体に合わせたポジションで乗れるのもポイント
FELT FR30
質実剛健なジャーマンブランド「FELT」ブランド曰く「高い広告費を払っていない(チームに機材供給をしていない)」ことから性能に反して価格は控えめ、上位のカーボンモデルである「FR Advanced」シリーズは他社ならハイエンドモデルに使用されるカーボン素材「Textreme」をミドルレンジから採用している。
このコスパの高さはアルミモデルでも同様、カーボン製のシートポスト、上位モデル同様の素材を用いたカーボンフォークに105をフルセット、妥協なしのアッセンブルが魅力的だ。
ディスクブレーキ仕様あり
GIANT CONTEND0
世界最大の自転車メーカーとして名を馳せる”銀輪の巨人”ことGIANT、ここのバイクはよく見かけるのと(クロスバイクEscapeシリーズはベストセラー)昔ロゴがあまりかっちょよくなかったため、一部ではジャイアントwwwみたいな輩もいるそうだが、そういう彼の乗っているバイクもOEMのGIANT製だったりする。
多数のメーカーのOEMを受託するほどの品質には折り紙付き、そして安い、ブランドイメージはあれだが、最近はハイエンドコンポ―ネントシリーズ”CADEX”を発表するなど調子は良さそう。
CADEXの新型ホイール「CADEX36 DISC」の海外インプレ(翻訳記事)ヒルクライマー必見!?
KHODAA BLOOM FARNA DISC 105
日本のホダカ自転車のレーシングラインである「コーダーブルーム」のアルミフレームラインナップの定番「ファーナ」にディスクブレーキモデルが登場した。さらにジオメトリーも一新され、快適性だけでなく反応性も向上、さらに日本人の体形に合わせた豊富なサイズ展開でまさに「誰でも」気軽に楽しめるロードバイクとなっている。
何気にタイヤがマキシスのハイエンドモデルのハイロードなのも高評価、最初からいいタイヤを履いているとそれだけ満足感も高い。
MERIDA SCULTURA 400
日本のヒーローとしてプロチーム「バーレーン・ヴィクトリアス」で戦う新城幸也も乗ってるブランド「メリダ」のアルミロードバイク、カーボン製のスクルトゥーラに迫る軽量性と同じ台湾ブランドであるジャイアントと並ぶコストパフォーマンスが魅力的、機材供給を受ける「バーレーン・ヴィクトリアス」はシーズン序盤から順調な活躍ぶり、「ユキヤ」も積極果敢にチームをアシストしていてカッコいい、頑張って欲しい。
画像クリックでワイズロードオンラインに飛びます。
NESTO ALTERNA(オルタナ)&ALTERNA DISC
気が付いた時にはGIANTから独立していた日本の「ホダカ」が販売するスポーツバイクブランド「NESTO(ネスト)」のハイパフォーマンスアルミフレームシリーズ「オルタナ」クラス最軽量のコスパと日本のブランドならではの行き届いたアッセンブルは結構おすすめ。
小生の買ったクロスもここのでしたが、品質には大満足。
「新しい生活様式」コロナ禍の通勤に最適なクロスバイクNESTO「VACANZE1」のレビュー・インプレ
SCOTT SPEED STER10
スイスブランドの「スコット」からはこちらのバイク「スピードスター10」をご紹介、現在のロードバイクのタイヤ幅は標準で25cだが、こちらに装着されているのは28cと少し太め、快適性が高いだけでなく、安定性もあり、初心者でも安心してロードバイクを楽しめる。
速く走りたくなったらタイヤを25cに変更して楽しむのも全然あり、ディスクブレーキ仕様、グラベル仕様もあり、好きなのを選ぼう。
SCOTTが2022モデルでアルミフレーム「スピードスター」シリーズをモデルチェンジ!エントリーでも完全内装!
画像クリックでワイズロードオンラインに飛びます
SPECIALIZED ALLEZ SPRINT
現在最強最速のロードバイクメーカーとしてトッププロからアマチュアにまで愛されるブランドである「スペシャライズド」からはアルミなのにエアロロードの「アレースプリント」を。
同社トップグレードで大人気のS‐works TarmacSL7をアルミで再現した変態アルミバイクである。
スペシャライズドのS-WORKSターマックSL7 2021年モデルの海外インプレ──現時点で最高のバランス──
TREK Emonda ALR5
スペシャライズドと並ぶアメリカのメーカー「トレック」のアルミフレームがこちら、同社の軽量バイク「エモンダ」のアルミフレームバージョン、インビジブルウェルドによりほぼカーボンと変わらない美しいフォルム、上品なルックスに軽量性と上位モデルに通ずるエアロ性能を併せ持ったアルミバイク、ディスクブレーキ仕様あり。
最初からカーボンバイクも全然あり、控えめプライスのバイクをご紹介
GUSTO Renger DB
まず、プライスタグに驚きだ。
カーボンバイクで286000円!? なんで!? ニンジャナンデ!? となること請け合いだが、さらにそのカーボン素材にも驚かされる、他社ならフラッグシップ採用の東レ製T-1000、T-800という高級素材を用いてこの価格なのだ。
ただ、惜しむらくはその販売店の少なさ、これだけはどうしようもない。
まとめ、好きなのを買おう
ここまで散々紹介してきてそれかよ! というツッコミが聞こえてきそうだが、最初のロードバイクはフィーリングで選ぶのが最善、小生もカーボンにコンポがSORAで128000円というプライスタグに惹かれて「Bianchi Sempre Pro」を購入したが、そこからコンポを105に変更、こないだはカーボンセミディープホイールを購入とかなり楽しませてもらっている。
ロードバイクはカスタムの幅も広いため、自分好みの一台にすることは簡単、見た目で選んでも損はない、どうせハマればもっと高くて硬くて速いのが欲しくなるんだから。
(2023年5月追記)アフターコロナで値段高騰、旧モデル&通販も視野に入れて!
皆さんご存じの通り、コロナウイルス禍での自転車需要の増加および工場のストップによってフレームの供給もパーツの供給も少なく、納期が未定になってしまっている状態から一転、在庫は余っているらしいのに物価高騰で値段も大幅アップです。
出来るだけ安く自転車が欲しい!
という場合は旧モデルの在庫品の購入や大手の通販を活用することも視野に入れてみてください。
特に旧モデルはマジでおススメです。モデルチェンジがされていない場合はそっくり同じものが値引きしてもらえるのでお得感が半端ないです。
間違っても「ルック車」は買わないように気を付けてくださいね!
「まともな」激安ロードバイク(アンダー10万円)2021年~2022年モデル総まとめ~間違ってもルック車は買うな~
旧モデルセール&信頼のワイズロードオンライン
今回紹介した「キャノンデール」や「BMC」など、一般通販サイトには出てこないブランドのものも多数あるのでおススメです。