各社新作バイクの発表がこの時期になって相次いでおりますが、本日はSCOTTからです。
先日カーボングラベルロードを発表したSCOTTですが、
SCOTTから2022モデルで新型グラベルバイク「Addict Gravel」が登場!(公式動画アリ)
今回はエントリーグレードのロード/グラベルバイクである「スピードスター」のモデルチェンジのお話です。
https://cyclingtips.com/2021/08/scott-overhauls-speedster-road-and-gravel-alloy-bikes-for-2022/
SCOTTのアルミフレーム「スピードスター」シリーズがモデルチェンジ
SCOTTの「スピードスター」シリーズはSCOTTのアルミフレームとしてかなり長くラインナップに並んでいました。
グラベル向けのモデルも併売されており、SCOTTのエントリーグレードを下支えしてきたのがこのシリーズです。
↓こちらの記事でも取り上げました。
アルミフレームでコンポーネントが105のロードバイク2021-2022モデル「ほぼ」総まとめ!~初心者におすすめ~
新しいバイクの概要
新しいスピードスターとスピードスターグラベルは明らかに異なる目的を持っているように見えるかもしれませんが、ハイエンドのアディクトRCとアディクトグラベルバイクと同様に、新しいアルミフレームは依然として多くの共通点があります。
スピードスターはどちらのモデルでもいまのところディスクブレーキのみであり、ダブルバテッド構造のアルミフレームを備えています。
フレームはどのグレードでも共通ですが、使用するフォークにはいくつかの違いがあり、高価なグレードでは軽量のフルカーボンフォークが使用され、廉価なモデルではアルミニウム製のフォークが使用されます。
ロードモデルは、最大35 mm(実測)のタイヤクリアランスを提供し、32mm幅のタイヤが装着されています。
グラベルバージョンは、モダンな45 mmのタイヤクリアランスを誇り、高価なモデルには、クリアランスをフルに使う45㎜のタイヤが付属しています。
これらのフレームは、よりレーシーな(そしてより高価な)モデルと比較して、スタックが高く、ホイールベースが長いエンデュランス向きのジオメトリを備えています。
スコットバイクの伝統ですが、用意された7つのサイズはどれもリーチが比較的長くなっており、バランスを取るために短いステムが使用されます。
技術のトリクルダウンで性能大幅アップ!
おそらく、トリクルダウンの最も明白な例は、ハンドルバーに露出したケーブルがないことです。
最も廉価なモデルでさえ、ケーブルが完全内装されているのですから、装備された機械式ディスクブレーキとギアを考えると驚くべき性能です。
ただし、カーボンモデルと比較すると、これらのアルミモデルは、ケーブルの内装具合で言うと若干劣ります。
スピードスターシリーズはケーブルをハンドルのフラット部分の下を通して(ハンドルバー内部には通しません)、ステムの下に通します。
ステムは、ケーブルを風から守るためのプラスチックカバーを備えています。
この単純なアプローチにより、将来予測される修理やポジション調整の面倒くささが大幅に軽減されます。
覆われたステムから、ケーブルはヘッドチューブの前面に入り、内部でそれぞれの部品に配線されます。
この方式はフォークスコラムが丸い形状を維持しており、下部の直径1 1/2インチから上部の1 1/4インチまでテーパーになっていることを意味します。完全内装のバイクは上下が同径である、またはコラムが丸ではなく異形になっていることが多い。
バイクは独自のSyncrosステムを使用するように設計されていますが、ケーブルルーティングが面倒になってもよいのであれば、お好きな1 1/4インチステム(Zipp、Ritchey、Giantが販売)を取り付けることもできます。
スピードスター(ロードモデル)
主に舗装路でバイクに乗りたい人は、通常のスピードスターの方が適しているでしょう。
スコットはさまざまな価格とグレードでバイクを提供しますが、特定のモデルが買えるかどうかはお住いの地域に依存します。
日本はどちらかというとモデル少なめでしょうな、特にレディースモデルはそうだと思います。
一応女性専用のコンテッサバージョンがリストアップされてはいるのですが……。
一番お高いモデルであるSpeedster10はUS $ 1,999≒22万円で販売され、油圧ディスクブレーキを備えた2×11スピードのShimano 105ドライブトレイン(コンパクトクランク)が付属します。
スコット独自のコンポーネントブランドであるSyncrosがホイールとその他パーツを提供し、Schwalbe Lugano 32mmタイヤが付属します。
Speedster 20(US $ 1,599)は、同じフレームとフルカーボンフォークですが、コンポが機械式ディスクブレーキを備えた2×10スピードのShimanoTiagraになります。ホイールその他は変更されていません。
Speedster30のフレーム・フォークその他は上記と同じですが、コンポは2×9スピードのShimanoSoraとさらに安価な機械式ディスクブレーキキャリパーになります。
ラインナップを締めくくるのはSpeedster40(US $ 1,299)とSpeedster 50(US $ 1,099)で、これらはフォークまでアルミになり、ギアのグレードがさらに下がります。
Speedster40は2×8スピードのShimanoClarisを使用していますが、
Speedster50はシリーズ外の2×7スピードのShimano製変速機を使用しています。
スピードスター(グラベルモデル)
Speedster Gravelは、舗装路でも十分な性能ですが、より広いタイヤ、より低いギアレシオ、そしてより安定したジオメトリにより、より多様な環境に対応しております。
Speedster Gravel 10は、ロードとグラベルの両方のモデルで、最もプレミアムな製品です。
このグラベルバイクは2,799米ドル≒30万8000円で、10-44Tカセットと油圧ディスクブレーキを備えたSRAMの新しいRival XPLR AXSワイヤレスグループセットを備えています。
幅25mmのホイールは、他の多くのコンポーネントと同様に、Syncros製です。
↓コンポーネントの詳しい解説
SRAMとRockShox、ZIPPのSRAM連合がグラベルコンポーネントシリーズ「XPLR」を発表! なんとサスまで!
US $ 1,999≒22万円を使うと、上記と同じフレームとフルカーボンフォークを備えたSpeedster Gravel 20が手に入りますが、コンポが2×11 ShimanoGRX600になります。
Syncrosのホイールとコンポーネント、幅45mmのSchwalbeG-One BitePerformanceタイヤは同じままです。
Speedster Gravel 30(US $ 1,699)は、上記と同じフレーム、フォーク、ホイール、コックピット、タイヤを備えていますが、ShimanoGRX400の2×10スピードになります。
どちらのGRXモデルも油圧ディスクブレーキです。
このモデルは、ベージュまたはブラックのいずれかを選べます。
1,499米ドルのSpeedsterGravel 40 EQは、多目的で通勤にもピッタリです。
Syncrosのフェンダーとよりロードバイクに近いコンパクトなギアが装備されています。これは、機械式ディスクブレーキを備えた2×10スピードのShimanoTiagraを装備しています。
最後に、1,199米ドルのSpeedster Gravel50はアルミフォーク、2×8 Shimano Claris、およびメカニカルディスクブレーキを備えています。
そして……一番安いグレードでも完全内装なのは変わりません(マジで驚き)
多分買えるようになるのは来年
新しいSpeedsterとSpeedsterGravelは、人気が出そうなバイクですが、リードタイムが長く、在庫が来年になるまで予想されていないため、これらの新しく発表されたバイクについてはしばらく時間がかかります。
それまでの間、最新のオールロードスタイルのアルミフレームをお探しの場合は、Trek Domane Al、Giant Contend AR、OrbeaAvantなどのバイクをチェックしてみてください。
10万円くらいで買えるグラベル/ツーリング用ロードバイク 2021-2022モデル「ほぼ」総まとめ
まとめ:アルミフレームでも完全内装の時代キタカコレ!?
人気のあったシリーズのモデルチェンジだけに興味をそそられましたが、まさか一番廉価なグレード(ターニーか?)でも完全内装にしてくる気合の入れっぷりにびっくりです。
これまでORBEAのAvantはアルミフレームでも完全内装でしたが、メジャーブランド(ORBEAもメジャーっちゃメジャーですが……)でこれをやってきたのはすごいです。
それだけに需給状況が落ち着かないのが残念で仕方がありませんね……
早いところなんとかなるのを祈ってます……小生もフルサスのMTBが欲しいので何とかしてほしくて咽び泣いてます。