フランスのクソデカ小売りメーカー「デカトロン」が世界トップクラスの自転車メーカーを目指す⁉ 野心的なラインナップを紹介

タイトルの通り、フランスの大手小売りメーカー「デカトロン」がサイクリング市場に本格参入の予感です(日本ではどうか知りません)。

既にマウンテンバイクでは

というわけで、記事の紹介です。

https://www.bikeradar.com/news/sea-otter-2023-van-rysel-road-gravel-bikes/?image=3&type=gallery&gallery=4&embedded_slideshow=4

デカトロン、サイクリングに本格参入か?

デカトロンは、ヨーロッパの大規模小売業者としての再興を目指し、エアロバイク、グラベルバイク、エンデュランスロードバイクを含むVan Ryselロードバイクの新シリーズを立ち上げました。

このVan Ryselは、Decathlonのプレミアムバイクブランドであり、エントリーバイクのB’Twinシリーズの上に位置しています。

デカスロンのビジネス開発マネージャーであるPeter Lazarusによると、Van Ryselの目標は明確で、「世界トップ5の自転車ブランド」になることだと言います。

期待通り、価格は全体的に非常に競争力があります。

野望を秘めたラインナップ

シーオッター・クラシックで、新商品のほとんどを見たところです。

以下が新しいVan Ryselロードバイクのシリーズに含まれるものです

・RCR:エアロロードバイク、2024年ワールドツアー出場バージョンも登場予定

・FCR:クリテリウム向けエアロロードバイク。

・GRVL GCR:カーボン製グラベルレースバイク。

・NCR :カーボンエンデュランスロードバイク

・GRVL Ti:チタン製グラベルバイク

どのように販売されるのか

これらのバイクは、ヨーロッパではDecathlonを通じて販売され、アメリカではVan Ryselが正規販売店網を構築しています。

GRVL Tiを除いて、これらのバイクはすべて今後2、3ヶ月で発売される予定です。

ここからは、新しいVan Ryselロードバイクの詳細についてご紹介します。

VanRysel RCR

まずは、RCRです。

RCRは、Van Ryselの新しいエアロロードバイクで、フランスの航空宇宙企業Oneraと共同で設計されたものだそうです。

George Scott / bikeradar

切り詰めたチューブ、ドロップしたシートステー、リアホイールのカットオフ、エアロシートポスト、内装ケーブル・ルーティングなど、エアロ形状を持っているのが特徴です。

George Scott / bikeradar

RCRは、エアロという名の元に、オールラウンドな走りを楽しめるよう設計されており、セカンドグレードのSRAM Force仕様でありながら7.2kgという軽量化を実現しています。

George Scott / bikeradar
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コックピットは2ピース構造で調整とフィット感を向上させ、ステムはDedaと共同開発したものです。

ケーブルは、ハンドルバーからステムの下を通り、ヘッドセットへとつながっています。

George Scott / bikeradar
シーオッターで展示されたバイクは、SRAM Force eTap AXSグループセット、Zipp 404 Firecrestホイール、28cミシュランPower Cupチューブレスタイヤを装備していますが、フレームに33cタイヤを装着するスペースもあります。
価格:米国では6,999ドル、欧州では4,700ユーロです。英国での価格は未定です。日本で販売されるかどうかは定かではありませんが、日本円だと大体939000円くらいになります。

2024年、ワールドツアーに参戦予定のRCR

George Scott / bikeradar

VanRyselは、2024年に登場するワールドツアーバージョンのRCRもシーオッターで展示し、購買意欲を刺激してきました。

ワールドツアーバージョンとはどういうこと?
マネージャーのラザルスはどこのチームがバイクを使うのかについては依然として口を閉ざしたままだが、噂では(噂ではあるが)AG2Rシトロエンが有力だという。
やはり、フランスのチームなのだ。

George Scott / bikeradar

RCRのこのバージョンは、ヘッドチューブ周辺の剛性を高めることを主な目的として、異なるカーボンレイアップを使用しています。

フレーム重量は810gで、ディスク仕様のエアロバイクとしては驚くほど軽量化されており、Van Ryselによれば、バイク全体の重量は6.8kgに抑えられている。
これは、主にシマノ・デュラエースDi2のおかげだという。
フレーム重量自体は、フォース搭載のRCRに近いという。
George Scott / bikeradar
George Scott / bikeradar
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その他、フロントにはケーブルルーティングを内蔵したワンピースコックピット、ホイールにはSwissSide Hadron 500を採用しています。

George Scott / bikeradar
ヴァン・ライゼルのこのバイクに対する意図は明確です。
トップチューブのグラフィックにはこう書かれています
UCI 2024 World Championship – Ready To Win と書かれています。

Van Rysel FCR

VanRysel
このバイクはシーオッターでは展示されていませんが、今週Van RyselのInstagramアカウントで見つけたので、ここカリフォルニアでそのことを聞いてみました。
このバイクもエアロロードバイクですが、RCRとはフレーム形状に微妙な違いがあり、フォーククラウンが一体化され、シートチューブがストレート(カッタウェイなし)、シートステー上部のシェイプが追加されています。
VanRysel
担当者は、このバイクについて、「快適性をほとんど犠牲にしない、完全なレースマシンだ」と正直に語っています。
RCRが、Van Ryselの新しいワールドツアーチームで使用される、よりエアロなオールラウンダーであるのに対し、FCRはより短いレースのために設計されています。
ステージレースではなく、クリテリウムを想定しています。
FCRはFast Racerの略で、そこにヒントがあります。
デカスロンのUKサイトで見つけたバイクは、シマノ・アルテグラDi2搭載で3,599.99ポンドです(日本円だと60万円ちょい)。

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もう1台のレース用バイクに話を移しますが、こちらはグラベルの分野に設定されているVan Rysel GRVL GCRです。

Lazarusによれば、このバイクはパフォーマンス重視のグラベルバイクなので、ラックや泥除けのマウントはないそうです。
ラザルスによれば、ヴァンライゼルは来年、「プロレベルのグラベルバイク」を発表する予定であり、グラベルサーキットでも活躍するワールドツアーライダーのために用意されているという。
George Scott / bikeradar
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GRVL GCRは、カーボンフレームに42cのタイヤを装着できるクリアランスを備えています。
George Scott / bikeradar
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1xSRAMフォースeTap AXS、レイノルズ製カーボンホイール、ハッチンソン製Touaregタイヤ装着時の重量は、Mサイズで8.3kgと公表されています。

George Scott / bikeradar
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価格は5,699ドル(日本円で764,606円ぐらい)で、SRAM Rival eTap AXS仕様(フルクラム製アルミホイール付き)も約3,000ユーロ(日本円で446,670円くらい)で販売されています。

Van Rysel NCR

George Scott / bikeradar

こちらは、プレミアムなVanRyselシリーズへの入門編という位置づけです(下にはB’Twinブランドがあるため)。

George Scott / bikeradar
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RCRよりもリラックスしたアップライトなポジションを期待できるエンデュランスジオメトリーのカーボンロードバイクで、タイヤクリアランスは最大35cまでと余裕があります。
ヴァン・ライゼルは、丸いシートポスト、標準的な2ピースのハンドルバーとステム、露出したケーブルなど、比較的シンプルな構成にしています。
George Scott / bikeradar
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このバイクは、シマノ・ティアグラ・グループセット、マヴィック・ホイール、ハッチンソンFusion 5チューブレスタイヤを装備し、2,499ドル(イギリスとEUの価格は未定)です。

Van Rysel GRVL 900 Ti

George Scott / bikeradar

最後に、このまとめ記事に関して言えば、Van Rysel GRVL 900 Tiを紹介します。

George Scott / bikeradar
このバイクは、実は既存のVan Ryselシリーズの一部ですが、このブランドのチタン製グラベルバイクとして、もう一度見てみる価値は十分にあります。
Lazarusによると、イタリアでDedacciaiチューブを使って数量限定で製造されているそうです。
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45cのタイヤが装着可能で、レース志向のGCRよりもラフな道を行くように設計されています。

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シマノGRX 1xにフルクラムホイール、ハッチンソンTouaregタイヤを装着し、価格は3,999ドルです。

まとめ:やる気は満々みたいだけど……日本での販売は?

↑画像クリックでロードバイクの販売ページに飛べますが、ラインナップは旧モデルのみです。

新型のラインナップの拡充は強力としか言いようのないレベルで、他のブランドと伍して戦っていこうという気概はビンビンに感じられますが、果たして日本での発売はあるのか……そこだけが気がかりです。

流石のデカトロンでコスパには優れた製品ばかりです。

↓の記事でもデカトロンは強かったです。

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コロナ前の市場を髣髴とさせる嬉しいプライスタグが並んでいるため、値上げ値上げでヒィヒィ言ってる日本のサイクリストを喜ばせるためにも、是非日本市場での販売を!!

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