イタリアのブランド、カンパニョーロは新しいメカニカルEkarグループセットとフレッシュなZonda GTホイールセットをリリースしたとのことで早速ご紹介いたします。
新型グラベルコンポーネント「EkarGT」
カンパニョーロは本日、Ekarグラベルグループセットの新バージョンを発表しました。
https://www.cyclingnews.com/news/new-campagnolo-ekar/
Ekar GTと名付けられたこの新しいグループセットは、既存のEkarグループセットと並んで展開されます。
カンパニョーロ13速グラベルコンポーネント「Ekar」の海外インプレ&スペック(重量)
GTはGran Turismo、イタリア語でグランドツアーを意味し、主に自動車業界で長距離の走行を指す言葉です。
カンパニョーロは、このGTは「後ろを振り向かない」というモットーを採用したサイクリストを意味すると言っています。
Ekarは、2020年にメカニカル、カーボンファイバー、1×13スピードの専用グラベルグループセットとして発売されました。
Ekar GTもメカニカル1×13グループセットですが、この新バージョンには以下で概説されるいくつかの変更が加えられ、カーボンクランクは省略されました。
私たちが、そして読者の皆さんが知っている最後のカンパニョーログループセットの発表は、ハイエンドのSuper Record WRLワイヤレスグループセットでしょう。
カンパニョーロの新型ワイヤレスコンポーネント「Super Record Wireless」の海外インプレ
カンパニョーロは、グループセットと一緒に新しいホイールセットであるZonda GTホイールも発売しました。
Zondaというモデル名は長年にわたってカンパニョーロの製品ラインナップに登場しており、現在同ブランドはZondaロードモデルを提供しています。
Zonda GTは、ロードとグラベルライディングの両方に対応することを目指したホイールセットのようです。
Ekarから何が変わったのか
では、何が変わったのでしょうか?
現時点で得られている情報によると、Ekar GTは特定のエリアでのブラッシュアップを重ねています。
より幅広いギア比の選択肢、カーボンのクランクセットをアルミに変更、およびシフターとリアディレイラーはデザインの調整を受けています。
推奨小売価格は$1,599または€1,490と言われており、カーボン製のEkarグループセットの小売価格と大差ありません。
新しいグループセットの重量は2.7キロと主張されていますが、どのドライブトレイン仕様であるかはわかりません。
また、カンパニョーロに個々のコンポーネントの詳細な重量と価格についても尋ねていますので追記する可能性もあります。
クランクセットとギア比
まず、Ekar GTはクランク歯数の変更を受けており、新しい、より小さい36Tのチェーンリングオプションがフロントに、新しい10-44Tのカセットオプションがリアに追加されました。
これは、グループセット全体として、Ekar(無印)よりも低いギア比を提供することを意味します。
リアのカセットは9-36T、9-42T、10-44T、10-48Tの4つのオプションが提供されます。
フロントのチェーンリングオプションは36、38、40、42、44の5つです。
ここでの新顔は36Tのクランクで、現在のカーボンEkarで利用可能な最小のチェーンリングオプションは38Tです。
したがって、新しい36Tリングが登場し、ブランドはクランクセットを分解することなくチェーンリングを簡単に交換できるとも述べています。
まだカンパニョーロによって確認されていませんが、新しいコンポーネントは現在のEkarグループセットと互換性があると想定されています。
つまり、すでにカーボン製品を持っている場合、36tチェーンリングと新しいカセットオプションを使用できるということです。
カセットに関しては、10-48Tのカセットの追加は新しく、現在のEkarカセットの最大は10-44Tモデルです。
10-48カセットは、最大の5つのスプロケットを除いて個々のスプロケットを使用しており、最も大きな5つのギアは一体型のユニットです。
Ekar GTは新しいアルミニウムクランクも含み、4ボルトのチェーンリング取り付けパターンとUltra Torqueボトムブラケットプラットフォームを引き続き使用しています。
Qファクターは151mmに拡大され、カンパニョーロによると、ライダーの身長に関係なく快適で効率的なペダリングスタイルを提供します。
新しいクランクセットは170mm、172.5mm、175mmの長さで提供されます。
既存のEkarは165mmのクランク長も提供していますが、165mmのクランクが必要なライダーにとっては結構大きな問題です。
Ekar GT Ergopowerシフターは、カンパニョーロによれば、より良いグリップとコントロールのために手のひらエリアが再設計されています。
シフターフードのゴムには異なる仕上げが施されており、小さな正方形の切り抜きパターンを使用しているように見えます。
各フードの外側には、新しい小さな白いカンパニョーロの翼のある車輪のロゴも特徴的です。
Ekar GTシフターボタン自体は、既存のEkarとほぼ同じように見え、レバーには引き込み調整機能が組み込まれています。
プレスイメージからはこの時点では判断が難しいですが、シフターは既存のEkarよりも「大きい」わけではないかもしれません。
新しいリアディレイラーは、現在のEkarユニットと大きく変わらないように見えますが、いくつかの違いがあります。
新しいユニットはシフターと同じ白い翼のある車輪のロゴが載っていますが、Ekarユニットの前面に特徴的な白い「Campagnolo」のワードマークは黒いものに置き換えられます。
Ekar GTディレイラーは、より大きなプーリーホイールを備え、本体にはより大きな切り抜きがあり、これはブランドによると清掃を容易にするためです。
また、すべての材料はその強度のために選ばれており、耐久性とメンテナンスを向上させると主張されています。
どのカセットサイズにも同じディレイラーケージを使用でき、メカニズムとしてはより荒れた地形でのチェーン保持を助けるための新しいクラッチ機構も特徴です。
ZONDA GTの詳細
カンパニョーロはEkar GTと同時に、新しいZonda GTホイールセットも発売しました。
この新しいディスク専用のアルミニウムホイールセットは、カンパニョーロのG3スポークパターンを使用し、23mmの内幅、29mmのリム深さ、そしてN3Wフリーハブを特徴としています。
このホイールは、カンパニョーロが2ウェイフィットテクノロジーと呼ぶものを使用して、クリンチャーまたはチューブレスでセットアップすることができ、チューブレステープは不要です。
ホイールは、カンパニョーロの他のホイール同様にカップアンドコーンベアリングを使用し、アルミニウム製のセルフロックスポークニップルを特徴としています。N3W、HG、XDRのフリーハブボディが利用可能です。
Zonda GTホイールの重量はペアで1690グラムと主張されており、希望小売価格は$749 / €690です。
訳者まとめ:日本ではイマイチ流行ってる感がないけど欧米のグラベル人気が伺えます
グラベル系の記事を書くたびにこう言っている気がしますが、日本ではイマイチ流行ってる感がないグラベル、カンパだシマノだSRAMだMicroshiftだってこぞってグラベル用のコンポーネントを出してくるあたりは欧米でのグラベル人気が伺えます。
もしかして小生が感じてないだけで結構グラベル流行ってたりするのかな、と危機感も感じるっちゃ感じますね。
それはさておき、お値段ほぼ据え置きで互換性も担保しつつギア比などの刷新を図ってきているのはEkarと混ぜて使ってくれよな! 的なカンパニョーロの意向を感じます。
「エコシステム」的なビジネスにしてくほうが強いもんなあ……