ツール・ド・フランス2023で最も安いバイクと最も高いバイクは?  そして価格と性能差の関係とは……驚きの結果に

5日前にヨナス・ヴィンゲゴーの圧倒的な勝利で幕を閉じたツールドフランス。

小生はTwitterでレースを追いつつ、ところどころで中継を見ていましたが、ヴィンゲゴーVSポガチャルの一進一退のひりつくバトルにハラハラ! から、マイヨジョーヌの魔法にかけられたヴィンゲゴーの歴史的TT&最早恒例(?)のポガチャル失速でフィニッシュでしたね。

こういうところがあるからポガチャルを憎めない……

春先のレースとかどれ観ててもポガチャルが勝つんで「つまんね」って思ってましたが、アグレッシブに行き過ぎるきらいがあって人間臭さを感じるんでやっぱりすこです、イケメンだし。

そういや実家に帰ってツールのハイライト観てたときに、うちのかーちゃんが「この人イケメンだけど、口唇ヘルペス出来てる、調子悪いんじゃない? 」ってポガチャルを評してて、ほんとにその数日後にバッドデイを迎えるという……。

さて、今回はそんなツールのバイクと値段のお話。

https://www.bicycling.com/bikes-gear/a44602210/what-are-the-cheapest-and-most-expensive-bike-at-this-years-tour-de-france/

一番安いバイクと一番高いバイクはどれだ?

男子のツール・ド・フランスは、サイクリングブランドがバイクを披露する場として、間違いなく最も注目を集めます。

当然ながら、これらは現在、あるいは間もなくライダーが購入できるようになる最も高価なロードバイクの一部です。

しかし、ツールで最も安い自転車と最も高い自転車について考えたことはあるでしょうか? 実際、どちらが優れているのでしょうか?

最初の質問に答えるのはいたって簡単ですが、2番目の質問はそうではありません。

しかし、私は少なくともそれを考えるためのいくつかのアイデアを持っています。

一番安いのはUno‐XのDare VSRu

2023年ツールで最も安いバイクは、チームUNO-Xが乗るDare VSRuです。

チーム仕様でも7,450ドル(≒105万1500円 7月29日時点)と非常にリーズナブルです。

しかも、デュラエースのグループセットとDTスイスのARC1400カーボンホイール付きなのです。

対照的に、今年のレースで最も高価なバイクは18,000ドル(≒2,540,610.00 円  7月29日時点)もするのです。

そのバイクはUAEチーム・エミレーツが乗るコルナゴV4RSです。

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コルナゴのレプリカ・チームバイクは16,800ドル(≒2,371,236.00 円 7月29日時点)、その上でさらにカスタムが加えられており、チームライダーが乗るバイクには、特注のダリモシートポスト、カーボンTiのチェーンリング、ディスクローターなど、非常に高価な軽量パーツが装着されています。

さらに、まだ未発売のEnveワンピースハンドルバーもあるのです。

これらすべてを合わせると、チームUNO-XのDareの2.5倍近い値段のバイクになってしまいます。

価格と性能にはどんな関係があるのだろうか?

明らかに、2台のバイクと2チームのライダーの最大の性能差は選手に起因する。

しかし、今年のツールで各チームが獲得した賞金を見てみると、UAEチーム・エミレーツがUNO-Xの18,050ユーロに対して43,310ユーロと、UNO-Xを大きく引き離しているのです(7月21日時点、最終的な賞金は約10倍の差でした)。

私の目を引いたのは、UNO-Xが、レースで最も安いバイクに乗っているにもかかわらず、実は不振のチームとはほど遠い、ということです。

実際、今大会に参加する22チームのうち、最初の休息日の時点では賞金ランキング8位につけているのです(最終的には12位でフィニッシュ)。

UNO-Xは、他のどのチームもよりも安いバイクに乗って、高価で、間違いなく “ファンシー “なバイクに乗った他のチームをなぎ倒していることが分かります。

そして現在(7月21日時点)賞金ランキングトップはアルペシン・ドゥクーニンクで、彼らの乗るキャニオン・エアロードはUAEチーム・エミレーツのコルナゴより約9000ドル(!)も安い。

これは驚くべき事実です。

というのも、(私も含め)あらゆるレベルのライダーは、バイクにお金をかければかけるほど、より良いバイクになると(多少なりとも)信じてきたからです。

しかし、それはある程度までしか真実ではないことが分かります。

そのポイントがどこなのかを正確に言うのは難しいのですが、推測するに、おそらく3,000ドル前後で立派なアルミフレームに到達したあたりだろうと思われます。

それを超えると、価格が上がるにつれて性能のマージンはどんどん小さくなり、ライダーの能力が性能を決定する最も支配的な要素になるのでしょう。

つまり、エリートレベルでは、8,000ドルのバイクと18,000ドルのバイクの差は、見た目よりもはるかに小さいということです。

まとめ:結局最後は「脚」がものを言う

当たり前の結論に至ってガッカリ、という感じかもしれませんが、どんなに安価なバイクだって、どんなに高価なバイクだって、性能を決めるのは乗る人間の「脚」でしかないのです……。

30万くらいで仕上げた小生のファーストバイクのビアンキセンプレと100万近くかけて仕上げた現在のバイクCervelo S5(旧モデル)で、性能差は端々に感じられはするものの、具体的にタイムが云々って話になると、言葉を濁さざるを得ません笑。

サーヴェロ「S5」苦節1か月の果て……ついに完成しました! 紹介とファーストインプレッションです!

毎日乗り回していた最高のコンディションの時だと差が出るかと思いますが、週に1度乗るか乗らないかの現状だと、正直差がつきません。

そういうことです。

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