クリテリウム・デュ・ドーフィネにてTREKの新型MADONE2023モデル?が目撃される~世界最速なるか~

毎年このシーズンになると、俄かに新型バイクの情報が活況になってきますが、今年もその例に漏れず、新型が登場しました。

春に新型DOMANEとみられるバイクが目撃されたTREKから、今度は新型MADONEが目撃されています。

https://road.cc/content/tech-news/radical-new-trek-madone-breaks-cover-dauphine-293363

TREKの新型MADONE2023モデル?

トレックの新型ロードバイク「Madone」が目撃されました。
そのシートチューブはどうなっているのか?
そして、IsoFlowとは一体何なのか?
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネで初披露された2023年型トレック マドンについて、記事をご覧ください。
今朝、ラ・ヴルト・シュル・ローヌで始まったクリテリウム・デュ・ドフィーヌで、トレック・セガフレード・プロチームのメンバーが、新型ロードバイク「マドン」を初走行させた。

マドンは、トレックのエアロロードで、軽量で最近エアロ化されたエモンダと並bu

ハイエンドモデルです。

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トレックはこの新しいデザインについて

トレックは常にスポンサーであるアスリートと製品開発に取り組んでおり、何か情報があればお知らせします。

といういつもの言葉以外、何も語っていない。

つまり、私たちはここで見たものを完全に信頼していいのだ。

大きな特徴は、割り込ませたエアロシートチューブです。

シートチューブは上部で2つに分かれ、それぞれのシートステーに接続されます。また、シートポストを収納するためのシートマストとしても機能します。

どんなアイデアなのか?

トレックは、長年にわたってMadoneの重要な特徴の一つであった、乗り心地に快適性を加えるデザインについて話すだろうと推測しています。

過去に乗り心地を滑らかにするために組み込まれていたIsoSpeedシステムの兆候は見られません。

IsoSpeedは、シートチューブがフレームの他の部分から独立して動くように設計されており、サドルである程度動くことを意味するので、新しいデザインは同じ仕事を、よりシンプルで軽い方法で行うことを意図していると推測されます。

前作のMadoneに採用されたIsoSpeedシステムは、エラストマーによって減衰し、ライダーの体重や乗り心地の好みに合わせて調整可能でした。

ここには、調整機能の気配はありません。

シートチューブとシートステーの間にできる隙間は、IsoFlowと呼ばれています。

この名称は、トレックがここで何らかのエアロ効果を主張している可能性を示唆しています。

シートチューブを片側に寄せ、新型Madoneはボトムブラケット周辺に巨大なフレームスラブを組み込み、おそらく下部の剛性を確保し、同様に巨大なヘッドチューブを搭載しています。

エアロロードに期待されるように、フォークのブレードは深く、フレームチューブはすべてカムテールプロファイルで抵抗を減らすように形作られているようです。

このバイクは、ハンドルバーとステムが一体となったエアロトップセクションを採用し、ブレーキホースは見せません。

フロントのディテールが非常に素晴らしく、このハンドルバーがMadone専用であることを示唆している可能性もあります。

トレック・セガフレードは、SRAM Red eTap Axsグループセットを使用しているため、ギアケーブルは必要ありません。シマノDi2システム用のワイヤーは、間違いなく完全な内部配線となるだろう。

ステムセクションは、フォークステアラーとの取り付け部分の後ろに追加されたパーツがある珍しいものです。

これは、専用のヘッドセットカバーと一緒に使用することで、エアロ効果を発揮するように設計されていると推測されます。

トレック・セガフレードのバイクには、トレックのボントレガー・ブランドのアイオロス・ホイールとピレリP-Zeroタイヤが装着されている。

新型Madoneが前作より軽くなっていることは間違いない。

なぜなら、まあ、普通はそうだからだ。

ここ数年、トップエンドのロードバイクは、軽量化とエアロダイナミクスを両立することがますます重要になってきており、どちらか一方だけというのはもはや許されない。

現行モデルとの比較、どこが変わったのか?

パッと見でも結構な違いがあることが見て取れるが

現行モデルとの比較で分かる変更点は以下の通りだ。

  • 全体的に直線基調に
  • シートチューブとトップチューブの接合部、恐らく「ISO Flow」部分
  • ダウンチューブからBBに繋がるセクションの拡大
  • シートチューブ後端の「えぐれ」

全体的な直線基調

現行モデルはトップチューブが弓なりでISOSPEEDもあり、バイクから受ける印象が曲線的だったが、ぱっと見で直線基調になったことが伺える。

最近目撃されている「新型」についてはCerveloのS5しかり、バイク全体を構成するラインが直線的になりつつある。

TREKの場合、先般発表され、女子アワーレコードの記録を塗り替えたTT/トライアスロンバイクである「SPEED CONCEPT」なんかと見比べてみるのも面白いかもしれない。

シートチューブとトップチューブの接合部、恐らく「ISO Flow」部分

恐らくこのバイクで最も目を引くのはトップチューブとシートチューブの接合部、「ISO Flow」と目される部分だろう。

似たような形状のシートチューブ接合部を持つバイクは結構ある。

古くはGTの「トリプルトライアングル」もそうだが、フレンチブランドのラピエールのバイクでも特徴的だった。

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ここで重要なのは快適性の面に寄与するだけでなく、空力性能にも配慮していると目されている点だ。

空力性能は各社がこぞって競っている部分であり、数カ月に1度「世界最速」が塗り替えられてきたのはこれまで記事にしてきた通りだ。

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シートチューブに穴を開ける、という革新的なアイデアは、その実各社が試していてやっていないことの一つだろう。

コチラは小生も駆るCervelo S5のホワイトペーパーにあったCADデータだ。

こんな感じでシートチューブにスリットを設けるアイデアは既出のものだし、なんとなく似た形状のCerveloのV型ハンドルは実際にかなりのドラッグを減少させる。

これに関しては発表を待ちたいところだが、かなり期待していい部分だろう。

コチラは新型DOMANEと目されるバイクのISOSPEEDらしきパーツ、これらがない辺りはMADONEでのISOSPEEDは廃止とみていいだろう。

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ダウンチューブからBBへのセクションの拡大

コレは今やトレンドと言っていいだろう。

BB接合部の表面積を増やし、空力を向上させるのはTTバイクに限らず、DOGMAのようなオールラウンドバイクでも行われている。

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シートチューブの「えぐれ」

逆に今までやっていなかったのが不思議なぐらいだが、MADONEもようやく「えぐれた」恐らく空力だけでなくタイヤクリアランスまで考慮してのことだと思われる。

まとめ:TREKの威信をかけて「世界最速」なるか?

新しいUCI規則に対応しているであろう新世代のバイクとして「世界最速」なるかに期待がかかるが、そういった単純な空力だけでなく全体的なバランスの調整が行われていそうな気もしますな。

何はともあれ発表を待つしかないのがつらいところです。

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